怪談。それは化け物や幽霊が出てくる話で、よく夏の時期に行われる。
なぜ夏かというと、お盆に帰って来る霊の鎮魂の意味を込めて「盆芝居」「盆狂言」などというものが行われていたことが起源だとか…。
昔はよくテレビでも、夏にタレントによる怖い体験談、心霊スポット紹介、怪奇現象の番組、ホラー映画やドラマなどが放送されていたものだ。
最近はネットが主流となり、テレビでは少なくなったものの、ホラー短歌というものが先日放送されており、三十一文字に込められた想いが怖かった。とにもかくにも、日本人の夏のイメージの中に、「怖い」という要素は切っても切れないもののような気がする。
そんなわけで、今年の夏は「怖い」をテーマにしたナイトミュージアムにしようと決めた。
日程を8月14日(日曜日)に、内容は落語、怪談話ということで、新開地の喜楽館さんに依頼。
演出面では、横尾忠則現代美術館さんに会場写真をご提供いただきました(下記パネル参照)。
来場者のお土産は、怖そうな「耳クッキー」に決定し、あとは手作りながら怖い装飾を施しました。
取次役所の障子。よく見ると、キツネの影絵があったり、あの宇宙人の手のようなものがあったり…。 井戸の桶に入れていた目玉たち お土産「耳クッキー」(写真は右耳) 横尾忠則現代美術館から拝借した、「横尾忠則の恐怖の館展(会期:2021.9.18~2022.02.27)」の会場写真のパネル展示 @取次役所
県庁舎入口の様子 障子を取り外し、落語仕様に あたりが暗くなり、より怖い雰囲気に…
夕方から会場のセッティングをし、いよいよ本番。桂咲之輔さんによる「皿屋敷」からスタートしました。
古典落語ならではの良さ…と思いきや、最後はまさかの現代のあの人?あの霊?とのコラボがあったり…。
来場者の皆さんも大爆笑されていました。(そう、落語バージョンは怖くはないのです)
姫路が舞台だったということもあり、親近感を持った方も多かったのではないでしょうか。
そしてトリを務めたのは、笑福亭純瓶さん。
この日は、現代の怪談を何本かお話いただきました。落語家が落語ではない話をする姿は、とても新鮮でした。
現代の怖い話は、なんだか自分にもそんな事が起こるのではないか、そんな気になるなと息を吞みながら聞いていると、庭の方から人影が…。
当館のスタッフが庭から撮影していただけでした(笑)。
最後はお祓い的意味を込めて、一本締めで怖い話は終了しました。
最後に、皆さんお気付きかと思いますが、後半の素敵な写真は全て、桂咲之輔さんの撮影されたものです。
後半全て?そう全てです。ご自身の高座の様子も、自撮りだとか(笑)。
咲之輔さん、素敵な写真ありがとうございました!