令和7年1月16日~17日の2日間、天皇皇后両陛下が「1.17のつどい-阪神・淡路大震災30年追悼式典-」に御臨席、併せて地方事情御視察のため、御来県になりました。
1月16日には当ミュージアムに御来訪いただき、阪神・淡路大震災特別展示を御覧になった後、地元関係者と懇談されました。
また、兵庫県成立の歴史や天皇陛下が大学の卒業論文で研究課題とされた「兵庫北関入舩納帳」をテーマとした当ミュージアム常設展示を御覧になり、震災復興を機に設立されたスティールパン楽団の演奏を拝聴されました。
令和7年1月16日 天皇皇后両陛下行幸啓のご感想(宮内庁記者会見発表)
二人そろって2年ぶりに兵庫県を訪れることができたことをうれしく思います。
機内から現在の復興された美しい街並みを感慨を持って眺めました。
今日はまず、齋藤知事から阪神・淡路大震災の復興状況及び県勢概要について伺い、30年にわたる創造的復興の取り組みや復興成果の発展・発信の取り組みなどについて、理解を深めることができました。
これまでの県民の皆さんや関係者の努力に深く敬意を表します。
兵庫県立兵庫津ミュージアムでは、震災に関する特別展示の説明を伺い、改めて震災の衝撃の大きさを思い起こしました。
地元関係者の方々との懇談では、音楽や落語、多文化共生、障がいのある方の表現活動、企業活動など、様々な立場から地域の復興に尽力されてきていることを直接伺うことができ、皆さんの熱意と努力を頼もしく思いました。
常設展示の説明では、瀬戸内海流通航路の拠点として繁栄した兵庫津をはじめ、古代から現代までの兵庫県の歴史がわかりやすく展示されていて、興味深く見学しました。学生時代に研究した兵庫北関入舩納帳に関する展示を見て、当時を懐かしく思い出しました。
その後には、新長田での震災復興を機に設立されたスティールパン楽団による、リズミカルで温かみのある音色の演奏を楽しむとともに、楽団のこれまでの活動やスティールパンの楽器について伺うことができ、うれしく思いました。
明日の阪神・淡路大震災30年追悼式典には、亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、これまでの皆さんのご苦労や努力に思いを寄せつつ、出席したいと思います。
多くの県民の皆さんに温かく迎えていただいたことに感謝いたします。